チャイルドシートに楽しく乗ってくれる方法
2000年4月1日から6歳以下の子どもを車に乗せる際に、チャイルドシートの装着させることが道路交通法によって義務化されました。安全面からきちんと装着させたい反面、チャイルドシートを嫌がる子どもは多く、かといって車から降ろすわけにもいかず。泣かせたまま子どもを気にしつつ運転するのもとても危険です。
このページでは子どもがチャイルドシートを嫌がる理由と対策を年齢別に解説します。
子どもがチャイルドシートを嫌がる3つの理由
子どもがチャイルドシートを嫌がるのには、大きく分けて3つの理由があります。
1.固定される不安感
1つ目に考えられることは、チャイルドシートに固定されることに不安感をもってしまう場合です。
普段は自由に手足を動かせる環境なのに、チャイルドシートに乗るときは固定され自由が効きません。大人なら自分でベルトを外せる安心感がありますが、小さな子どもだとそうはいかず。不安を感じるのは仕方のないことです。
また抱っこしてくれるはずのママやパパが、自分の方ではなく運転に集中している状況にも、不安感を感じてしまうでしょう。
さらに、チャイルドシートはエアバッグが飛び出す助手席ではなく、後部座席に取り付けることが一般的。そのため、ママやパパの顔が急に見えなくなってしまうことで、嫌がって泣くことも多いのです。
2.チャイルドシートに感じる不快さ
2つ目は、慣れないチャイルドシートに乗ることで感じてしまう不快な感情でしょう。
たとえば、チャイルドシートの座り心地が悪かったり、正しく固定されていないことで窮屈に感じたりするケース。また、車内が暑くて取り付けていたチャイルドシート自体が高温になっていると、背中や座面が熱く不快に感じられます。
体温調整機能が未発達なので注意が必要
子どもは体温調節機能が未発達なため注意が必要です。特に乳幼児期は外部環境に左右されやすく、急に対応が上がったり下がったりします。
平熱が大人より少し高めで汗っかきな子どもでも、心地よく過ごせる素材や通気性の高いデザインのチャイルドシートを選ぶことで、体温調整機能の課題は解決しやすくなります。
3.チャイルドシートに感じる退屈さ
3つ目は、チャイルドシートに乗ることが退屈で泣いてしまうケースです。
チャイルドシートで体をしっかりと固定されると見える範囲が狭くなるので、どうしても退屈さが増してしまいます。好奇心旺盛な子どもにとって、大きなストレスになりがちです。
4.その他
子どもが眠気を感じていたり、お腹が減っていたりというときも、チャイルドシートに座るのを嫌がることがあります。
チャイルドシートを嫌がる子どもに試したい対処法
チャイルドシートを嫌がっている理由は、子どもの性格や状況によっても変わってきます。また、気分屋な子どもには、これまでは泣かなかったのに、急に嫌がるようになったということも少なくありません。
ここからは、年齢に応じておすすめの対処法をご紹介しましょう。
0歳児に行いたい対処法
0歳児がチャイルドシートを嫌がるのは、ママに抱っこしてほしいから。慣れていなくて不快だったり、不安だったりという気持ちが強いものです。
はじめてのことは、誰だって不安や緊張してしまうもの。そこで、まずは慣れてもらうのが先決でしょう。
車に乗る時だけチャイルドシートを使うのではなく、自宅でも慣れるように遊びながら座らせる習慣をつけるのがおすすめです。
ベッド型チャイルドシートを用意する
0歳児を乗せるチャイルドシートなら、ベッド型チャイルドシートや回転式のベッド・椅子両用タイプのチャイルドシートを選ぶと便利です。寝心地の良さを考えたシート選びで、子どもの不快感を軽減してあげましょう。
1歳児に行いたい対処法
1歳児の子どもの場合は、おもちゃで退屈に感じさせないよう工夫しているママが多いようです。
自分で遊べるおもちゃを持たせておくのもいいですが、吸盤式の鏡を取り付け、信号待ちでママが面白い顔して楽しませるといったやり方も有効です。
なかには、授乳してお腹がいっぱいになってから乗せるというママもいるようです。満腹感と適度な揺れで眠ってくれるとラッキーですよね。
お気に入りを作る
また、普段使っているタオルケットやタオルなどを持たせてあげると、安心して座っていられる場合が多いという声があります。「お気に入り」を忘れずに持ってきましょう。
2~3歳児に行いたい対処法
ある程度、言葉が理解できるようになっている2~3歳時の場合は、言葉で伝えるのが有効です。
「チャイルドシートに乗らないとお出かけができないよ~」と、おでかけ=チャイルドシートに乗るという仕組みを理解してもらいます。
また、テレビやDVDを流してあげると、大人しく座ってみている子どももいるようです。運転に支障がでない程度で、子どもがチャイルドシートに乗れるよう工夫しています。
ご褒美を用意する
長時間のドライブや、チャイルドシートにちゃんと乗ってお出かけできたときに使えるのが「ご褒美」です。しっかりと褒めてあげると嬉しくなって、次からも楽しく乗ってくれやすくなります。時々はおやつやおもちゃなど、ちょっとしたプレゼントをあげるのもおすすめですよ。
先輩ママが成功したその他の対処法
先輩ママが試して成功した対処法をいくつかご紹介します。
途中で抱っこ休憩をする
子どもがどうしても泣いてしまう、ぐずってしまうという時には、目的地までの途中に一度車を止めて、抱っこ休憩タイムを入れて安心させると機嫌が直りやすいです。
車専用のおもちゃを用意する
チャイルドシートに乗ることが楽しいことだと思ってもらえるように、チャイルドシートに乗った時に遊べるおもちゃを用意していたママもいます。子どもの好きなタイプのとっておきのおもちゃを用意してあげるといいかもしれませんね。
手を握ったり、声をかけたりする
運転中に傍にいるのに抱っこしてくれないというのは子どもにとっても不安になるものです。そのため、手握ってあげたり、できる限り声掛けをしたりして安心させてあげる方法もおすすめです。
ただし、注意が子どもにいきがちになるので、駐車できるスペースを見つけてからがおすすめ。事故を起こさないよう留意しましょう。
年齢に合わせたチャイルドシートの調整
体のサイズに合っているか
子どもの成長と共に、チャイルドシートのベルトや幅を整える必要があります。
子どもがシートベルトを急に嫌がるといったとき、もしかするとベルトがきつい・座面が窮屈といったサイズの問題を考えましょう。特にお腹周りのベルトがきつい、頭部が少し狭いかなどを確認してください。
また、隙間が多いと安定しづらくなります。その場合はタオルや小さなクッションを間に入れるなどして、ずれにくくしてあげましょう。
夏場は熱さに注意
夏場はシートが太陽光で熱くなっていないかも確認してください。背面に保冷剤入りのカバーを取り付けるのもおすすめです。さらに、窓からの日差し対策としてサンシェードを取り付けると、暑さだけでなくまぶしさからも守ってくれます。
チャイルドシートの使用は義務です
安全対策を講じるためにチャイルドシートには座ってほしいのですが、子どもが嫌がるから大人が抱っこしたり、大人用のシートベルトで腰部分だけ固定したりする人もいます。しかし、6歳児までの子どもを車に乗せるとき、チャイルドシートの使用は義務。子どものために必ず利用してください。
紹介してきたようなさまざまな工夫をこらしながら、チャイルドシートに慣れてもらうこと、そしてチャイルドシートに座るのは楽しいことだと認識してもらうように地道に続けることが大切です。
楽しく乗れるチャイルドシートを探そう
ただ、チャイルドシート自体が子どもに合っていない場合は、これらの工夫でもなかなか改善されないでしょう。購入してしまってからだとチャイルドシートを交換するのはお金がかかるだけでなく、あらたに探す労力も必要です。
そこで、ママとパパが安心して運転できるように、子どもにも快適にドライブを楽しんでもらうために、まずはレンタルで子どもに合ったチャイルドシートを試すのがおすすめ。後から後悔したくない方にこそ、レンタルサービスは利用価値があるサービスだと言えるでしょう。