生後8カ月の赤ちゃんに関するQ&A
うつ伏せからずりはいや、両手両ひざを床につけてハイハイをする赤ちゃんも出てくる生後8カ月。成長が著しくて目が離せなくなりますね。こちらでは、そんな生後8カ月の赤ちゃんに関する疑問・質問にお答えします。
Q.ハイハイを始めました!気をつけるポイントは?
待ちに待ったハイハイがスタート。わが子の成長が嬉しいのですが、目が離せなくなりました。気をつけるポイントを教えてください。
A.事故が起こらないような環境づくりを
ハイハイが始まると部屋の中の行動範囲が一気に広がり、危険に遭遇する可能性も高くなります。危険を回避するためにも、安全対策を行いましょう。
赤ちゃんは目の前にあるもの全てに興味を示します。口に持っていったり、触れたりするので危険な物、誤飲しそうな小さいものは、赤ちゃんの手の届かない高い場所に置くか収納してください。
ローテーブルの上の飲み物なども注意。ホットコーヒーなどこぼすと危険です。また、ホコリなど吸い込まないように、お掃除も毎日行ないましょう。
段差や階段なども気をつけてください。赤ちゃんの行動範囲を制限できる、バリアやベビーゲートなどを上手に利用しましょう。
Q.この1カ月体重が増えなくて不安です
母乳で育てています。生後7カ月の時と現在の8カ月の体重が同じです。ミルクは受けつけず、離乳食は口に入れたり入れなかったり…。私のおっぱいの量も減っているようなので心配です。
A.発育ライン内で元気なら少し様子を見ましょう
母乳で育てた赤ちゃんの中には、哺乳瓶のゴムが苦手な子もいるようです。機嫌が悪くなく、発育の目安であるパーセンタイル曲線内であればもう少し様子をみてもよいでしょう。
元気がないようであれば、小児科で一度診てもらってください。
Q.すごい人見知りです。直るのでしょうか?
いつも一緒に過ごす私やパパ以外の人への人見知りがすごいです。不安がったり泣き出したりするのですが、治るのでしょうか?
A.ママやパパを「特別」と認識している証拠
赤ちゃんによって人見知り度は異なりますが、人見知りは、赤ちゃんがママ、パパを特別な存在と認識している証拠でもあります。
少しの間は続くかもしれませんが、将来的には良くなるのであまり心配しなくても大丈夫ですよ。
Q.うちの子がよく食べるのですが…太らないでしょうか?
生後5カ月半から離乳食を始めています。8カ月になってミルクも離乳食もよく食べるようになりました。肥満にならないか不安です。
A.食欲があるのは普通です
8カ月になるとハイハイを始める赤ちゃんが多くなります。今まで横になっていた赤ちゃんが、体全体を使って動くので運動量は一気に増えます。そのため、この時期に食欲が旺盛になるのは普通です。ぜひ食べさせてあげましょう。
Q.よだれが多い気がします。大丈夫でしょうか?
以前からよだれはありましたが、最近は量がすごく多い気がして心配です。
A.乳歯が生える時期はよだれが増える
よだれは口内の湿度を保つ、消化を助ける、悪い菌を殺菌する、など重要な役目を担っています。赤ちゃんは口を開けていることが多く、よだれを飲み込む行為をまだ知らないため、どうしてもよだれが出てしまいます。
特に乳歯が生え始める時期は、よだれの量が増える時期。あまり心配せずに、スタイを頻繁に替えてあげたり、お口周りを拭いてかぶれないようにケアしたりしてあげましょう。
反対にあまりよだれが分泌させず、口の中が乾いている状態が数日続いて下痢になっている場合は、消化能力が落ちている可能性も。小児科で診てもらいましょう。
Q.歯磨きケアのポイントは?
乳歯が生えてきました。歯磨きはどのように行えばよいのでしょうか?
A.ガーゼを使って慣れさせましょう
初めての歯磨きはブラシではなく、水で濡らしたガーゼでそっと歯の汚れを取り除きます。ママやママの膝の上に赤ちゃんの頭をのせて、スキンシップを図りながら行ないましょう。
それに慣れてきたら赤ちゃん用の柔らかいブラシを使ってあげます。この時期の歯の汚れは唾液によって流されるので、「しっかり磨こう」と意気込まなくてOK。歯磨きが不快な行為と認識されないように、少しずつ慣れさせてください。
Q.寝ぐずりがひどいです!
寝かしつけようとしても、ぐずってなかなか寝てくれません。ひどい時は1時間以上もぐずっています。速やかに寝てくれる良い方法はありませんか?
A.睡眠環境やライフスタイルを振り返ってみよう
生後7カ月頃から歯が生えはじめ、身体機能や自我が発達してくるため、落ち着きがなくなり、ぐずってしまう赤ちゃんが多くなります。また他にも、寝つきにくい理由が考えられるため、睡眠環境をチェックすることから始めましょう。
まずは、室温や湿度、寝室の暗さ、静けさなどが適当であるか、おむつは濡れていないか、お腹は空いていないかなどを確認してください。
次に1日のライフスタイルのチェックです。起床時間や、適度な散歩や遊び、昼寝の時間などを振り返ってみましょう。昼寝が長すぎたり、体を動かす機会が少なかったりすると、眠りにつきにくくなります。
夜眠る前には激しい遊びは避けて、ママやパパとスキンシップをとりながらリラックスしてもらうことも大切です。本などを読んで、赤ちゃんの側でゆっくり過ごすと赤ちゃんが安心して眠りにつきやすくなりますよ。
Q.後追いが激しくて困っています
生後8カ月の娘の後追いが激しくて大変です。トイレへ行く時ならまだ良いのですが、洗濯物を干すために2階へ登る時などは、ベビーガードの向こうで激しく泣いてしまいます。
A.そばを離れる時は声かけをしてあげましょう
ハイハイができるようになると行動範囲が広がるため、ママの後ろを追いかけるようになる「後追い行動」は、この時期の赤ちゃんなら珍しくはありません。加えて「人見知り」の激しい赤ちゃんになると、ママ・オンリーになって、ママ以外の人といるのも嫌がります。
一時期のことなので、あまり深刻にならなくても良いのですが、危ない場所はベビーゲートなどのセキュリティーをしっかり設けて、赤ちゃんの安全を図ってください。仕方なく離れる時は「お洗濯物を干してくるよ。すぐに戻ってくるからね」といった声をかけて、不安を和らげてあげましょう。
Q.母乳はいつ頃まで必要ですか?
生後6カ月から始めた離乳食は順調に進んで、朝と夕方の2回取っています。その合間に母乳をあげていますが、母乳育児はいつ頃まで必要なのでしょうか?
A.卒乳や断乳はもうちょっと先が良いかもしれません
生後8カ月頃は、食べ物を口で食べることを慣れさせるための期間です。この頃の赤ちゃんは、ママのおっぱいで60%ほどの栄養バランスを取っている最中のため、まだまだ授乳は必要です。お仕事復帰といった事情でないのならば、赤ちゃんが欲しがるだけ飲ませてあげましょう。
卒乳の時期は、離乳食が1日3回になり、赤ちゃんの体や精神的な成長を確認しながら行なってください。
Q.レトルトの離乳食に頼っても大丈夫?
仕事に復帰して、夫婦共働きになりました。そのため離乳食をレトルトに頼ることが多くなりましたが、添加物などがちょっと心配です。
A.レトルトフードは食べさせてもOKです
働いているママだけでなく、育児によるストレスを軽減したい時など、レトルトの離乳食はとても便利ですよね。
国産のレトルト離乳食は「日本ベビーフード協議会」によって、一定の安全基準に基づいて作られています。塩分などの味付けや保存料、着色料などの添加物も含まれていません。遺伝子組み換え食品や残留農薬などに対しても厳しい基準があるため、赤ちゃんの食事として使うことができます。
レトルトフードが日持ちするのは、容器への密封後に加圧加熱殺菌しているからです。開封したら速やかに食べてもらうか、食べ残しは処分しましょう。
ただし、パターン化した味付けのレトルトだけでは、食事が味気ないものになってしまいます。「お母さんの味」を知ってもらうためにも、週末など、時間がある時はママが作った離乳食を出してあげるのも良いかもしれませんね。
Q.生後8カ月頃におすすめのおもちゃは?
1人で安定して座れるようになり、今までと違うタイプのおもちゃを与えたいと思っています。どんなタイプのものがおすすめですか?
A.つかみやすくて明るい色のおもちゃがおすすめです
手や指の使い方が発達してくるこの時期は、大きめの積み木やオーボール、布絵本、音の出るおもちゃなどがおすすめです。
網目状になったオーボールは素材が柔らかく、赤ちゃんが掴みやすいので転がしたり、投げたりして安全に遊ぶことができます。音が出るものもあり、1人で遊んでも、パパやママと一緒に遊んでも楽しいおもちゃです。
積み木の場合、まだ上手に組み合わせていくのは難しいですが、さまざまな形の積木に興味を示す赤ちゃんはたくさんいます。ママと一緒になって積み上げて、一緒に崩すのも面白いでしょう。
仕掛けがある布の絵本や、太鼓、ピアノなどの音の出るおもちゃもおすすめ。いずれにしても、赤ちゃんが自発的に興味を示すことが大切です。あまり興味を示さないおもちゃは一度片づけて、数週間後にまた出してあげましょう。