生後1カ月の赤ちゃんに関するQ&A
生後1カ月の赤ちゃんに関する疑問点、不明な点についてよくある質問をまとめました。
手足をバタバタさせたり、体重も増えてくる生後1カ月の赤ちゃん。ふっくらして、ますます可愛くなってきましたが、成長が著しい赤ちゃんの体のケアや対応がわからずに、悩んでしまうママ、パパも多いようです。こちらでは、そんな悩みにお答えします。
Q.乳児湿疹が出てきました。注意するポイントは?
生後1カ月の頃から乳児湿疹が出てきました。清潔や保湿に心がけていますが、他にも注意する点はありますか?
A.ローションとクリームで保湿
生後2カ月頃までの赤ちゃんは、皮脂の分泌が盛んなため乳児湿疹を起こしやすいです。まずは、ママの手を清潔にしてから赤ちゃんをケアしてください。赤ちゃんの口の周りは汚れやすいので、オイルで湿らせたガーゼでキレイにしてあげます。こすらずに、やさしくふき取ってあげるのがポイント。
お風呂上がりの肌全体にはローション、そしてお顔や手など露出している部分にはクリームを塗ってあげましょう。乾燥が気になる冬場は、肌全体にクリームを塗って保湿力を高めてあげましょう。
Q.しゃっくりをよくするのですが問題ありますか?
ミルクをあげたあとにしゃっくりをよくしています。問題ないのでしょうか?
A.とくに問題ありません
赤ちゃんは、ママのお腹にいる胎児の頃からしゃっくりをしています。母乳やミルクを飲んで胃が満たされると、横隔膜の神経が刺激されて出やすくなっているだけです。無理に止めようとはせずに、しばらく様子を見てあげましょう。
Q.ゲップの上手な出し方はありますか?
ゲップをなかなか出してくれません。上手なゲップの出し方はありますか?
A.赤ちゃんの上半身をまっすぐにしてみよう
上半身が斜めになっていると、ゲップが出にくいことが多いようです。赤ちゃんの頭をママやパパの肩にのせて、上半身をまっすぐに起こすポジションにしてから背中を優しくトントンたたいてあげましょう。
どうしても出ない場合は、縦抱きでしばらく過ごしてから、もう一度トライしてください。それでも出ない場合は寝かせてあげて、10分くらいは吐き戻しをしないか側で様子を見てください。
Q.爪を上手に切るポイントは?
赤ちゃんの爪が伸びてきましたが、爪が小さすぎて切るのがちょっと怖いです。上手に切るポイントはありますか?
A.白い爪を少し残すのがポイント
新生児用や、赤ちゃん用のハサミ型の爪切りを使いましょう。爪切り中に赤ちゃんが突然動いても、ハサミが開く角度が小さくて刃先が丸いので、傷つける危険が低くなります。
爪はラウンド型になるように、少しずつ両端から切ってあげましょう。深爪を避けるためにも、白い部分が0.5~1mmくらい残るように切るのがポイント。もし赤ちゃんの機嫌が悪いようなら、いったん中断して別の機会に切ってあげましょう。
Q.外気浴のタイミングは?
生後1カ月を過ぎたら、外気浴を始めてよいと聞きました。どんな手順で行なえばいいのでしょうか?
A.少しずつ外の空気に慣れさせよう
生後1カ月したら、赤ちゃんと赤ちゃんのお肌を、少しずつ外の空気に慣らしてあげましょう。外気浴はママ自身が気持ちいいと感じる日を選びます。天気がよくても風が強い日などは避けてください。
外気浴に適した時間帯は、季節によって変わります。紫外線がキツくない時間帯(夏なら午前9時頃や夕方18時頃)を選びましょう。同じ時間帯に外気浴をすると、徐々に生活リズムが整ってくるといわれています。
初日から数日間は窓を開けて、外の空気を感じさせてあげるだけでOKです。10分程度、赤ちゃんに話しかけながら過ごしましょう。数日したらベランダに出たりお庭に降りたりしてステップアップします。
さらに慣れてきたら、お母さんの腕が疲れない程度(10~15分)の時間で構いません。赤ちゃんを抱っこしながら、お家の周りを1周してみましょう。赤ちゃんの服装は、日差しや風が直接当たらないように意識した服を着せてください。
Q.赤ちゃんの窒息事故が心配です。気を付ける点は何?
新生児や乳児に多いアクシデントに窒息事故と聞きました。どんな事に気を付けたらいいのでしょうか?
A.寝具やタオルなど柔らかい物に注意
寝返りができない新生児時期は、柔らかすぎる寝具や、大人と添い寝するときに起こる場合が多いです。また母乳やミルクを飲んだ後に、ゲップができていないと吐き戻しの心配もあります。
- ベビーベッドなど安全に配慮された寝具を使う(固めの敷布団など)
- 赤ちゃんの布団や上半身部分に、ぬいぐるみやタオルを置かない
- ミルクや母乳の後はゲップを必ずさせる
Q.1カ月検診の診断項目や準備すべき持ち物は?
間もなく1カ月検診です。どんなことを診察するのか教えてください。また、持っていったほうがいい持ち物があればそれも知りたいです!
A.赤ちゃんと産後のママの経過をチェック
1カ月検診は、赤ちゃんの成長だけでなく、産後のママの状態もチェックされる大切な健康診断です。赤ちゃんの診断項目は、頭囲、胸囲、身長、体重の身体測定や全身のチェック、原始反射のチェックなどがあります。
ママのほうは血圧測定、検尿、子宮の戻りや傷の状態などをチェック。問診では、産後ブルーなどの精神面をフォローしてくれるので、不安なことや疑問点を忘れないようにメモにとっておくといいでしょう。当日必要なものは次の通りです。
- 母子健康手帳
- 赤ちゃんとママの保険証
- 病院の診察券
- 乳児医療証
- 乳児健診の案内や申込用紙
- おむつ&ゴミ袋
- ミルク
- 赤ちゃんの着替え
- 医師や保健師に質問したい項目リスト
- タオルなど
1カ月検診の案内をよく読んで、ほかに必要なものがあれば加えてください。健診当日になって慌てることがないように、前日には準備しておきましょう。
Q.母乳から混合育児に切り替えたら、うんちに変化が…
母乳の出がよくないのでミルクと混合へ変えました。うんちが少し硬めになるのはわかりますが、白っぽい粒が混じるようになって心配です。
A.白い粒は脂肪やカルシウム
生後1カ月頃のうんちは、黄色や緑色っぽい柔らかい状態です。その中に白い粒が混じっていても、脂肪やカルシウムが固まったものなので心配いりません。
Q.お宮参りって必要?
まもなく生後1カ月になる娘の祖父母が、お宮参りを熱望しています。生後30日くらいが一般的みたいですが、寒い時期のため心配です。時期をずらしてもいいのでしょうか?
A.時期はずらしても大丈夫です
健やかな孫の成長を願うおじいちゃんとおばあちゃんにとって、お宮参りの祈願は大事なイベントだと思います。
お宮参りの時期は、性別や地域によって違いはありますが、30日~33日に参拝するのが一般的。とは言っても、赤ちゃんに負担をかけないように、真夏や真冬を避ける家族も多くいます。
一番大切なのは赤ちゃんの健康です。おじいちゃんやおばあちゃんに赤ちゃんの体調と季節的な事情を説明して、時期をずらしてお宮参りをしましょう。どうしても、という場合であれば、写真館で記念写真だけを先に撮ることを勧めてみてはいかがでしょうか。
健やかな成長を願う産着とは?
お宮参りの産着の柄には健やかな成長や長寿の願い、美しく育つように、といった祈りがこめられています。
男の子の場合は、白地などもありますが、どちらかというと黒や濃紺というベース色が多く、凛々しく、勇ましい雰囲気のものが好まれます。さらに鷹や龍、兜、宝尽くしや亀甲花菱など、出世や大成を意味する柄が人気です。
女の子の産着は、赤やピンク、黄色、白地に艶やかな柄など、明るい色のベース色が多くなり、そこに毬や鼓、花車や桜の花模様、うさぎなど、優しく美しく成長するようにという願いを込めた華やかな柄が入ります。
産着は一度しか着用しないため、最近では7割のお宮参り産着はレンタル利用だといわれています。望み通りの柄の産着をレンタルしたい!というこだわりがある場合は、早めの予約が吉です。
健やかに育つように祈りを込めて♪
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Q.飲んだばかりのミルクを吐いてしまうことがあって心配なのですが…
ミルクを飲んでも、ゴボッと吐きだしてしまうことがあります。病気なのか心配です。
A.新生児にありがちなので心配しないでOK
新生児は、まだ自分で飲む量の調節ができません。そのため、許容量以上のミルクを飲んでしまい、吐いてしまうことはよくあります。とくに男の子の場合、飲む力が強いので吐きやすい傾向があります。
体重が順調に増えているのであれば、心配することはありません。
月年齢に合うミルクの量だけをつくり、飲んだ後はゲップをさせてあげましょう。2カ月を過ぎる頃から必要量だけを飲むようになって、吐くことが少なくなるでしょう。
Q.モロー反射ってどうして起こるの?いつ頃収まるの?
ビクッと両腕を広げるモロー反射は、どうして起こるのでしょうか?また、いつ頃なくなるのでしょうか?
A.生後3~4カ月頃になくなってきます
新生児よく見られるモロー反射は、原始反射の代表的なもの。赤ちゃんを抱っこしようとしたり、大きな音がしたり、赤ちゃんに触れようとしたりすると、ビクッとバンザイをするように両手を上げて、その後何かを抱き抱えるような動きをする「無意識的動作」のことですね。
大昔の祖先が、樹上生活(じゅじょうせいかつ)をしていたころの名残ではないかという説がありますが、はっきりとはわかっていません。
新生児にモロー反射があるのは普通のこと。生後4~6か月ごろまでみられるものなので、心配しなくても大丈夫ですよ。むしろモロー反射がないケースのほうが、黄疸といった症状の疑いがあるため問題視されます。
参考:学建書院「運動機能の発達」【PDF】
http://www.gakkenshoin.co.jp/book/ISBN978-4-7624-0880-9/042-043.pdf
Q.ぐずる時間がいつも同じなのはどうして?
生後1カ月の息子は、沐浴後と寝入るときにいつもぐずります。対処法はありますか?
A.室内温度や赤ちゃんの衣類に気を配ろう
赤ちゃんが泣いたりぐずったりするのは、不快感を訴える手段です。沐浴のときにはご機嫌だったのに、沐浴後にぐずってしまうならば、疲れてしまったのか、室内温度や衣類の不快感が原因かもしれません。
季節によって変わりますが、沐浴用のお湯の温度は37~39度とぬるめのお湯で、室内は23~25度くらいが適温といわれています。沐浴を始める前に、必ず水温計や温度計で確認してください。
寝入るときにぐずる赤ちゃんの場合は、だっこしたり、お歌を聞かせたりしてリラックスさせてあげましょう。赤ちゃんに優しく触れるベビーマッサージもおすすめです。
Q.コーヒー党ですが、母乳育児中はコーヒーはNG?
母乳育児をしています。できるだけコーヒーを飲まないように注意していますが、一息つきたいときにどうしても飲みたくなります。コーヒーのカフェインは、母乳にどの程度影響するのでしょうか?
A.コーヒーやお茶など合わせて2~3杯までは大丈夫
結論からお伝えすると、カフェイン類は1日に合わせて2~3杯なら飲んでも母乳に大きな影響を与えることはありません。ママが飲んだカフェインは母乳にも移行しますが、その量は約1%程度です(※1)。
ママがコーヒーを飲むと母乳内のカフェイン濃度は15分~30分後にピークを迎え、2時間後には半分以下になります。赤ちゃんへのカフェイン影響が心配な人は、授乳直後にコーヒーを飲むと良いでしょう。(※2)
カフェインはコーヒー以外に煎茶、ウーロン茶、紅茶、コーラ、チョコレートなどにも含まれます。1日のトータル摂取量を考えてながら、コーヒーブレイクを楽しんでくださいね!
※2 参考:HugKum「【助産師監修】授乳中にカフェインは絶対ダメ?赤ちゃんへの影響や授乳中のコーヒー・紅茶・緑茶の摂取量や飲み方を解説」
https://hugkum.sho.jp/151390
※2 参考:産婦人科オンラインジャーナル「妊娠中や授乳中のカフェイン摂取はだめ?〜摂取量と注意すべきこと〜」
https://journal.obstetrics.jp/2020/10/04/caffeine/
Q.急な発熱!小児科へ行くタイミングは?
生後1カ月の娘が37.5度の熱を出した場合、かかりつけの医院へ行ったほうが良いでしょうか?発熱以外の症状はとくにないようです。
A.発熱だけなら少し様子をみましょう
赤ちゃんの平熱は大人より高いものです。37.4度までであれば、平熱ゾーンといえます。37.5度になるとグレーゾーンになりますが、咳やけいれん、発疹、下痢、食欲不振、などの症状がないのであれば、少し様子を見ても良いでしょう。
38.0度以上の発熱が受診の目安になります。赤ちゃんの朝昼晩の平熱は、事前にチェックしておきましょう。
Q.ミルクを拒否します。混合育児のポイントは?
現在は完全母乳育児ですが、仕事に早く復帰したいので、混合育児に切り替えようと思っています。試しにミルクを哺乳瓶であげましたが、飲んでくれません。どうすれば上手に切り替えられますか?
A.まずは哺乳瓶に慣れさせましょう
生まれてからずっと母乳育児をしている場合、母乳とミルクの味の違いや、哺乳瓶の乳首に戸惑いを見せる赤ちゃんが多くいます。まずは母乳を搾乳して、それを哺乳瓶で飲ませてあげることから始めましょう。
お腹が空いている頃に、人肌程度の母乳を用意して、母乳を与えるようなポジションであげてみます。哺乳瓶の乳首を温めておくことがポイントです。嫌がるようなら無理強いはせずに、後日またトライしてください。
これに成功したら、今度はミルクに移行します。最初は哺乳瓶のちくび部分に母乳を少しつけておくと、飲んでくれることが多いようです。